紅毛港保安堂物語–日文語版

0988-923-361 (日本語)


台湾・高雄
鳳山區國慶七街132號
07 796 6198

https://www.google.com/maps?cid=14896167326795609960
台湾南部・高雄市「紅毛港保安堂」Google マップ

昭和20年(1945年)8月15日、第二次世界大戦が正式に幕を閉じた。翌年(昭和21年(1946年))、台湾高雄県紅毛港の漁民がボラ漁に出漁した際、不意に一体の頭蓋骨が魚網に掛かった。この漁民は、頭蓋骨を草葺の小屋だった祠の神棚に安置して祀った。これが「海府大元帥(略称:海府)」の由緒である。

後に「海府」が霊験を呈したことから、村民の洪送が「海府」への恩返しの思いを抱き、廟・保安堂を建立するための奉納活動の発起人として立ち上がった。保安と名づけたのは、村民たちの海上や居住地での生計を神様が無事に守って下さるとの願いを込めているためである。しかし、村民は「海府」の身元については一切知らず、ましてその頭蓋骨の出自が日本帝国海軍士官のものであったということは知る由もなかった。ちょうどこの時期(1967年頃)において、高雄港の第二港湾を開発するために紅毛港の土地の一部が徴収され、日本人技師も新港の建設に従事していた。ある晩、日本人技師の夢枕に大日本帝国海軍の士官が軍服姿で立ち現れ、「セメント500袋を用意し、廟を建立して欲しい」と伝えた。「海府」を祀る草葺小屋の祠は、技師の工事現場の近隣にあり、技師は早速500袋のセメントを寄付した。同じ時期、日本語を解さない台湾漁民の李石安は、突然憑依され、日本語で「自分は第二次世界大戦末期、バシー海峡において米国潜水艦に撃沈された《蓬38号艦》の艦長である」と託宣した。

以上のように、保安堂は当初より日本国の寺社の様式で建立された。現在、その祠には、郭府千歲尊(かくふちとせそん)、宗府元帥尊(そうふげんすいそん)及び海府大元帥尊(かいふげんすいそん)が祀られている。

紅毛港廃村となった後、保安堂は鳳山にある現在の場所に移転した。この廟は、台湾で唯一の大日本帝国軍艦の戦没者の英霊を祀る廟堂である。ここには毎年、日本国からの訪問団が大参拝に訪れ、さまざまな交流や活動を行うのが恒例となっている。

歴史を遡る(さかのぼる):

紅毛港に「海府」を祀って以来70年余年が経過したが、その足跡、事跡等の歴史については「海府」が第二次世界大戦の戦没者であったということだけしか知られていなかった。

2018年が三年に一度の帰郷の日に当たり、本来の沖縄にある「護国神社」への参拝が予定されていた。それまでに何度も「搏筊(霊示を仰ぐ作法)」を行っても実現していなかった。後に判明したその原因は、海上招魂法会(かいじょう しょうこん ほうえ)を行って欲しいとの指示であった。即ち、戦死以来依然として海上に浮沈している《蓬38号艦》艦長以下145名の乗組員全員の戦死者の英霊を保安堂•廟に迎え入れ、暫時供養することが「護国神社」への参拝に必要であったのである。

海上招魂法会準備の最中、参加者全員が「何名の何方の英霊を迎えるのか」という疑問を抱いていた。これらについて、張吉雄住職は「海府」に指示を乞うことを考えていた。しかし、その日に保安堂の関係者がインターネットを利用して、日本国防衛省図書館に保存され、すでに機密解除されていた《蓬38号哨戒艇》戦時日誌が入手できたことで住職がこれらの資料を神前に呈示したところ「海府」が、その通りであると応じた。

その時初めて、保安堂信者が73年間奉祀している三体主神の一つである「海府大元帥」が、実は第二次世界大戦時に米国海軍に撃沈された《蓬38号艦》の艦長高田又男大尉であったと知ったのである。

英霊を迎える:

2018年9月15日、保安堂によって台湾高雄港湾内で海上招魂法会が盛大にされ、《蓬38号艦》の艦長乗組員総員145名の戦死者の英霊を迎え入れ、保安堂で奉祀することになったのである。今は靖国神社に奉職していた著名な日本人彫刻家に145体の神像の彫像を委任しており、これによって信徒の参拝に供したいと考えるものである。

2018年10月8日、海上招魂法会後まもなくして張吉雄住職が訪日、台湾駐日代表謝長廷大使及び日本戦没者遺骨推進協会を訪問し、翌日靖国神社、さらに偕行文庫に参拝した。保安堂で供養している145名の英霊もすでに靖国神社で奉祀されており、高田艦長は少佐に、九名の士官も昇格昇進された資料等も確認した。

帰郷:

《蓬38号艦》の艦長以下乗組員総員145名の英霊は、戦死時、大半が20代の青年であった。彼らは現在まで戦後70余年を経過したにも拘らず依然として帰郷できなかったので、募りつつある帰郷の思いを慰めたかったのである。「海府大元帥」の託宣は、「栄光ある帰郷」を希望している。

保安堂は《蓬38号艦》の145名の英霊の名誉ある帰国という宿願を実現するために、「英霊帰郷団」を創設した。今後、台湾駐日代表処、日本戦没者遺骨推進協会、沖縄日台交流平和基金会、民間慰霊団等の組織、及び靖国神社、護国神社、波上神宮等の寺社を通じて、日本政府が丁重な儀式によって、これら戦時中に日本帝国のために異郷で命を落とした犠牲者の英霊を迎え、帰郷させることを達成できるよう全力を尽くして促進していく。

保安堂は日本軍人戦没者の英霊を過去70余年来、奉祀し続けてきた。英霊も我々紅毛港村民の物心両面にわたる平安を守って下さった。これは、台日の民間宗教交流に於ける大きな美談であり貴重な伝説でもある。


發佈留言

發佈留言必須填寫的電子郵件地址不會公開。 必填欄位標示為 *